酒と炭火焼 まさよし@西大路九条, 京都市南区
酔人なら誰でも思うだろうが、徒歩圏内にお気に入りの店を持つことはうれしいことだ。
出勤もせずに自宅のような仕事場に閉じ籠りっぱなしで1年を明け暮れるような酒飲みの私にとって、夕刻に仕事を放棄し酒に塗れる場所を持つことは生活の、いや人生の必須条件と言ってもいいだろう。南九州一の歓楽街天文館のど真ん中に事務所があった頃はその条件を完璧にクリアしていた。が、コロナ禍を経て鹿児島市下伊敷という郊外に移ってからは、条件を放棄し酒を飲まない日々を楽しんでいる。それでもたまには酒をという日があるが、酒場のネオンは遠く、面倒だからやめとくかということになる。

この頃は月の半分近くを京都で過ごすことが多い。京都はやはり都会だ。まちのあちこちに酒場はある。宿舎のある西大路九条、JR西大路駅界隈もそうだ。だから暇な夜は探検気分であちこち歩き回る。そして実家のあった場所から歩いて5分ほどの西大路通沿いに見つけたのが『酒と炭火焼 まさよし』だ。女性の名前を店名にした酒場は多いが、男性の名前のそれは少ない。これは漢気(おとこぎ)を売りにした無骨な店かもしれないと思って飛び込んだ。

炙りレバー
間口は狭いが奥行きは広く、カウンターも長い。ひとりでも気にすることなく楽しめる。
メインは炭火で焼く焼き鳥だ。焼き鳥は鹿児島がいちばんだと思っていた。実際京都で食べる焼き鳥はネタも小さくて……。ところがドッコイだ。おおよそのものが200円代だがネタは大きい。タブレットでオーダーするというのが今風で年寄りにはちょっとという人もいるかもしれない、が、そこは味がカバーしてくれるはずだ。
しかも焼き鳥だけではない。さっと炙っただけのレバーやたたきなども量が多いし味もいい。これは侮れないと思った。

ささみたたき

ポテサラ
正直にいうとあまり期待はしていなかったが、実際味わってみてここの焼き鳥は京都でも一、二にを争うと思った。にらんだとおり漢気あふれるマスターが炭火でしっかり丁寧に焼いた鶏肉は絶品と言っていい味だった。鹿児島でもここまで満足させてくれる店はない。久しぶりにうまい焼き鳥を食ったぁ!という感じだった。あっさりした部位は塩で、脂が乗ってるような部位はタレ、がおすすめだ。まあ、ひと言でいえば、ちゃんとした焼き鳥が食べられるということだ。さらに、だ。鶏スープがうまくて、そのスープを使ったにゅうめんやラーメンがうまいのだ。〆までしっかり胃袋をつかんでくれる。隠れた名店かもしれないな。

余談だがマスターのお父さんが徳之島出身で黒糖焼酎もあるし、日本酒もいろいろ揃えてある。私は焼酎しか飲まなかったが(ボトルキープしてしまった)。鹿児島に縁があるということでもシンパシーを感じてしまった。

















酒と炭火焼 まさよし
京都市南区吉祥院九条町39-9 アバンティ吉祥院 1F
TEL : 075-600-9560
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