背中を向けてすんまへん いつでも呼んでや〜

酒房まつい 京橋本店@京橋駅前,大阪市城東区

JA大阪環状線京橋駅北口を東に出ると目の前が立ち呑みまついだ。駅構内かと錯覚をしてしまう。電飾看板に惹かれてか店全体が黄色に染まる。看板には1階が立ち呑みまつい、2階が松井とある。まとめて酒房まつい 京橋本店ということだ。
元気だ。ひと言で言うならそれに尽きる。店員も客も元気なのだ。いや、このまちすべてが元気なのかもしれない。ひとりで黙々と飲む客。楽しく会話しながら飲む女子ふたり。わいわいとにぎやかな数人のグループ。そしてカウンターの中で忙しく立ち働く若い店員たち。醸しだされる一体感は昨日や今日できたものではない。聞けば昭和27年創業というから60年以上の歴史を刻んできたことになる。なるほどと頷く。

「背中を向けてすんまへん いつでも呼んでや〜」
向けた背中に書かれた文字は伊達ではない。声をかけるとすぐに反応してくれる。忙しくても客を無意味に待たせることはない。その上イケメン揃いなのだ。若い女性客が多いのもなんとなくうなずける。しかしイケメンたちは決して女性客にチヤホヤはしない。
おでん(170円〜250円)、どて焼き(450円)は瞬時に出てくる。ソース2度づけ禁止の串カツ(170円〜500円)も種類が豊富でいい。これが3大名物度という。どて焼きもそうだが、イチオシはおでポテ(450円)だ。おでんのじゃがいもとたまごをつぶしたポテサラだが、おでんの出汁がきいてとてもうまい。おでんといえば日本酒のおでん出汁割りなどというものもある。燗酒をおでんの出汁で割るのだ。七味を少々振るとこれがなかなかイケる。燗酒(400円/松竹梅本醸造)にプラス100円で飲める。

おでポテ、どて焼き、茎わかめ

さらにメニューをご覧いただきたい。特に飲み物を。瓶ビール(大)が550円。この界隈で最も安い店の1軒だ。生ビール(大)は800mlで800円。酎ハイ350円からと庶民、いや金がなくてもなんとか呑みたい呑兵衛には嬉しい店だ。

燗酒(400円)を頼むと大ぶりの錫の徳利からずっしりした錫のコップに並々と注いでくれる。客はそれを口から迎えに行く。まるで酒に最敬礼をしているようで、ここでは酒がいちばん偉いということを物語る風景だ。酒1杯5分で出て行く客もいれば、けっこう長っ尻の客もいる。飲み方は自由、過ごし方も自由。そして客ひとりひとりが誰に対しても優しいのだ。まさにサンクチュアリを体現した店だ。

おでん ねぎ袋

この幸せな値段を見てほしい

目をひく大きくて黄色い電飾看板

酒房まつい 京橋本店
大阪府大阪市都島区東野田町3丁目5−1
06-6353-3106
月〜金: 8:00~23:00
土: 8:00~23:00
日: 8:00~22:30

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