〈海の象〉心に描く海のカタチ

海。
静かな波が広がり。青い水面に映る空。無限の青さ。神秘的な生命の宝庫。
嵐が訪れるとき、雷鳴と共に、波は高く立ち上がり、すべてを飲み込む。
夜、海は星座で飾られる。地球が宇宙の一部であることを見せてくれる。
永遠の謎と美しさに満ちている。

だが海は暮らしの場であり、労働の場でもある。
文化を伝え、文明を育てる道であり外敵を阻む壁でもある。
時には恩恵をもたらす母性に喩えられ、時には命をも奪い去る非常な自然とされる。

海はさまざまな顔を持ち、さまざまな意味を持つ。
だが、まず意味を離れた目で風景を楽しんでもらいたい。
そうして
見た人の心のスクリーンに
その人の海の象が浮かび上がればと思う。